5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

中央集権・最適工業社会の繁栄と限界

1 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/05 08:00:17
 戦後60年の間、日本は実質的に官僚主導の中央集権体制下にあった。
この仕組みは戦後復興や高度経済成長を達成する上で大きな成果を上げたが、
日本が成熟国家となった今では、画一性と非効率をもたらす重荷になりつつある。
もともとは国家総動員法に基づく戦時体制が戦後も生き残ったものであり、
本来の民主主義からはほど遠い実態である。

 現行憲法が制定された当時の日本は貧しい敗戦国であり、地方自治は
単なる形式にすぎなかった。成熟国家になった今こそ、権限と財源を大胆に
自治体に移譲し、地方分権を通じて地域を活性化させ、地域間競争を促して
日本全体の活力を高めることが必要である。

 現行憲法を貫く民主主義の根本原理は「個人の尊重」「政治の復権」「法の支配」
のはずである。新憲法の制定によってこの三つの原理をあらゆる分野でさらに
深化発展させ、名実ともに真の民主国家となることが「戦後60年」を超えた
日本の課題である。

ttp://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20050108MS3M0800P08012005.html



2 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/05 08:35:45


3 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/05 08:37:46


4 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/05 08:40:39


5 :だな〜 ◆DNRj/G0/Mg :05/02/05 08:54:15


6 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/05 09:31:50


7 :だな〜 ◆DNRj/G0/Mg :05/02/05 11:59:57


8 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/05 20:15:53
何か難しそうな話だな

9 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/06 19:05:37

/// 講談社文庫 ///////////////

    堺屋太一著 「日本とは何か」 1991年 講談社発行
    講談社文庫

http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01047403&volno=0000
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061855948/qid=1044798070/sr=1-2/ref=sr_1_0_2/249-0943028-6665127
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940084056
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000497890/
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18956766

///////////// 絶賛発売中!///





10 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/06 19:07:14

/// 工業モノカルチャー社会 1 ///////

堺屋太一著 「日本とは何か」 講談社 1991年刊 より

第一章 平成の日本
    「天国」日本の実態 - 工業モノカルチャー社会
        効率の悪い「経済大国」

 ・・・・・経済環境や社会的地位が急激に上昇した場合人間は自己評価の両極分解に
陥りやすい。一つは、済的社会的上昇を成し得た自分の能力に対する過大評価であり、
もうひとつは周囲の扱いや冷たい視線から生まれる自己嫌悪だ。
 この心理が、ときには下品な富の顕示や強引な権力の乱用を招き、ときには過剰な
被害者意識を募らす。それでいて内心では、「みんなに好かれたい」という渇望が
絶えない。いわゆる「成金心理」である。今日、国際社会における日本には、これに
似た心理があることは否定できないだろう。

//////////////// 堺屋太一著 ///






11 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/07 20:30:21

/// 工業モノカルチャー社会 2 ///////

 日本の自己過大評価は、行政機関や一部の産業界、言論人によって組織的に
宣伝され、広く日本人自身が信じ込むようになった「偉大な経済大国・日本」の
自己イメージであり、「勤勉で有能で規律正しい日本人」の自画像である。そして
それを裏づける統計数値や評価尺度が、官僚機構から発表され、マスコミ等を
通じて流され、一部言論人によって増幅されている。
 たとえば、最初に並べた「経済大国」を示す諸数字だが、これ自体は正確であり
何の作為も含まれていない。しかし、このことから日本は「経済効率のよい国」、
「世界に広めるべき優れた経済体制をつくり上げた社会」という印象まで植えつけた
のには、数値の選択と報道の仕方に依存するところが少なくない。

////////////// 「日本とは何か」 ///








12 :だな〜 ◆DNRj/G0/Mg :05/02/07 22:32:05
柔煮

13 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/07 22:41:25
充酸

>>12
キャラ違う。(藁


14 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/07 22:41:29
もう、物ばっかりアホみたいに作ってもしゃーないわ。

15 :だな〜 ◆DNRj/G0/Mg :05/02/07 22:44:55
銃後

16 :だな〜 ◆DNRj/G0/Mg :05/02/07 22:48:54
寿宇魯狗

>>13
>>1をさらし続けているんだから形式を崩してはダメだな〜。

17 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/08 00:20:37
町内会やPTAの役員のなり手すら少ないのに
地方自治なんて百年早い・・・

18 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/08 00:21:58
隣は何をする人ぞ

19 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/08 00:30:04
>>1
まず隗より始めよ

全国紙の廃止を提言する。
「日本」経済新聞は廃止し、道州別に経済新聞を発刊せよ!

20 :19:05/02/08 00:34:17
他の業界には社説で散々競争煽っておいて
新聞業界だけ談合価格じゃ説得力ないねw

21 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/08 20:23:16

/// 工業モノカルチャー社会 3 /////////

 今日、自動車や電気製品などに代表される規格大量生産型工業の分野では、
日本製品がきわめて強い国際競争力を持っているのは事実だ。価格が安いだけ
ではなく、製品の品質も優秀だし納期も確実だ。不良品の率はきわめて低く故障の
回数も少ない。二十年前までは日本の工業製品は、もっばら価格の安さで世界に
売り込んでいたため、低賃金だのダンピングだのといった非難が激しかったが、
いまではそんないいがかりをつけられることは滅多にない。何しろ日本の工場は、
極度に合理化されハイテクで管理されているため、製品はすべて自動的に高級化
してしまう。この国では、家庭用ドアの滑車に使うボールベアリングまで、宇宙ロケット用と
同じ超精度の良質品が使われている。ミクロン単位の精度の自動制御工作機械を
設置した工場では、そんな製品ばかりが安価に大量に生産されるのである。

////////////////////// 1991年刊 ///





22 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/09 20:12:23

/// 工業モノカルチャー社会 4 /////////

 こうしたことは、工業の各分野で見られ、そしてそれが「日本の経済力と技術力は
世界一」という自負を生み、「日本こそ効率のよい優れた社会」という自己評価を
定着させている。
 しかし、それは日本の一面に過ぎない。もう一度、元に戻って日本の全体像を
見ると、また違った「実態」が見えてくる。
 現在の為替レートで換算した一人当たり国民総生産では、日本は世界第一流の
高さだが、それぞれの国の生活費などを加味した「実質国民総生産」で見ると、
日本と旧西ドイツとアメリカとはほぼ同じだ。日本銀行の国際比較統計などでは、
日本よりも旧西ドイツやアメリカのほうがわずかながら高く、イギリスやフランスは
やや低いといった数値になっている。為替換算よりもずっと差は少ないのである。

/////////////////// 講談社文庫 ///







23 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/10 19:15:48

/// 工業モノカルチャー社会 5 ///////

 ところが、一九九一年九月の日本生産性本部の調査によれば、勤労者一人当たりの
生産性は、日本は主要先進国のなかではスウェーデンに次いで二番目に低い。
この国の就業率は四九パーセント、先進諸国のなかでも断然高いのだ。
 しかし、日本の労働時間は一九九〇年で年間二千四十四時間、アメリカに比べて
一割、イギリス、フランスより二割、旧西ドイツと比べれば何と三割以上も長い。長い
時間働いているのに、勤労者一人当たりの生産性はいたって低いのである。
 通勤などに費やされる時間を加えた労働拘束時間で見ると、この差はさらに大きく、
日米の差は二割、日独では四割以上にもなる。大雑把にいえば、日本人が一年
かかって行う生産を、同じ時間ずつ働けば西ドイツ人は八ヵ月、アメリカ人は十ヵ月で
仕上げる勘定だ。

//////////// すぐ絶賛発売中!///




24 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/11 09:03:55

/// 工業モノカルチャー社会 6 //////

 このため、勤労者が自由に使える「可処分時間」は、ドイツ人のほうが日本人よりも
三倍も多い。とくに東京都市圏では通勤時間の延長で、一般勤労者の「可処分時間」は
極端に少なく、七〇年代から八〇年代にかけての十年間に、睡眠時間さえ十八分も
減少している。
 日本が一人当たり国民総生産が多いのは、この国の社会と企業が効率的だから
ではなく、大勢が長時間働いているからに過ぎない。文学的な誇張を交えていえば、
「日本人はみんなが夜も眠らないで働いて、やっと欧米並みの生産を上げている」
のである。

/////// 講談社より絶賛発売中! ///





25 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/12 18:59:00

/// 工業モノカルチャー社会 7 //////

        巨大な無駄を生む日本の体制

 日本は技術水準の高い国だといわれる。ファクトリー・オートメーションは断然
世界一だし、オフィス・オートメーションも世界一流だ。いまでは各家庭にまで
ファクシミリが入り、中学生がファミコンを操り、主婦がワード・プロセッサーを
叩いて手紙を書く。生産面での技術ばかりでなく、日常生活での電子技術の
普及も著しい。
 日本は経済以外に資金と労働力を費やさない国である。防衛費はGNPの一パーセント、
アメリカの六分の一、西欧諸国の四分の一以下だ。軍務に服する人の数も全就業者の
○.三九パーセント、欧米に比べて全国民に占める比率は二分の一から五分の一に
過ぎない。宗教関係の支出も人員も少ない。この国では僧侶も神官も大半が副業
として行われており、宗教が経済活動に支障をきたすことはごく少ない。

///////////////// 堺屋太一著 ///




26 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/13 17:57:11

/// 工業モノカルチャー社会 8 /////

そのうえ、ボランティア活動も低調で、それによって企業の運営が妨げられることもない。
要するに日本は、防衛も宗教も顧みず、ただひたすらに経済のために資金と人材を
集中しているのである。
 また日本は、労働の質のよい国だ、ともいわれている。教育が普及しているのは
前述の通りだが、それぞれの生徒学生も、じつにまじめだ。それだけに平均的な
勤労者の技能と知識は、欧米先進国に比べてもかなり高いといわれている。
そのうえ、圧倒的多数の勤労者は、哀しいまでの責任感と組織忠誠心を持っており、
欠勤も労働争議もきわめて少ない。

////////////// 「日本とは何か」 ///






27 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/14 19:28:44

/// 工業モノカルチャー社会 9 //////

 加えて現在の日本は、「世界史上空前」といわれるほどに有利な人口構造に
なっている。六十五歳以上の高齢者の比率こそ一二.五パーセントと上昇した
(一九九一年)が、それ以上の速度で十四歳未満の年少者が減少したため、
労働適齢人口が全体の六九.六パーセントを占めるに至った。高齢者率の高い
西欧諸国や子供の多いアメリカに比べて、国民一人当たリの生産効率を高める
には有利な状況である。
 今日の日本は技術が優れ労働の質がよく、国民全体がよく教育され、近代機器に
親しんでいる。経済以外にはお金も人も使わず、大勢の人々が働き盛りの年齢で
実際にも就業しているといるという、このうえもなく恵まれた条件にある。それにも
かかわらず、労働拘束時間当たりの実質生産額でいえばアメリカや旧西ドイツより
はるかに低い。フランス、イギリス、スペインよりも下なのである。これはいったい
どういうことだろうか。

/////////////////// 1991年刊 ///




28 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/15 20:00:42

/// 工業モノカルチャー社会 10 ///

 一方では、日本の工業製品は、高度に自動化された工場で忠誠心あふれる
勤労者によってつくられるため、コストも安く品質もよいといわれながら、国全体
として見れば、これほどまでに効率が悪いのは何故か。それは、この国の工場は
効率的であっても、それ以外の面に巨大な無駄があるからに違いない。
 実際、日本は工業製品の国際競争力の強さとは裏腹に、その他の分野は著しく
コストが高い。日本の農業の規模の小ささと生産性の低さは、すでによく知られている。
農業所得のうちで価格保証と政府補助に依存する部分が七五パーセントにも
達しているのだ。

//////////////// 講談社文庫 ///





29 :とーほくの資産家:05/02/15 20:42:31
なんでも鑑定団がアメリカ取材で「オモチャマニア」を訪問して
いましたが、彼らは「日本製のコピー製品の方が、オリジナルより
性能が良いので2倍くらい値が高い」と言っていました。
マイセンの陶磁器のパトロンはザクセン公ですが「柿右衛門ファン」で
日本館を作ったそうです。
李登輝氏(男塾長)は「日本精神」を尊重していました。
今後は「日本の残虐性・ロリコン」が世界を巻き込むのでしょうか。

30 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/16 19:08:10

/// 工業モノカルチャー社会 11 ////////

 流通業もまた非効率だ。「アメりカでは二人がつくった自動車を一人が売っているが、
日本では一人がつくった車を二人が売っている」といわれるように、日本の流通業は
きわめて無駄が多い。工業製品の工場蔵出し価格と末端小売価格を比べると、
アメリカは一.七倍、西欧諸国も二倍以下なのに、日本だけは三.○倍だという
調査結果もある。同じ値段のものを売るのに、日本は欧米の二、三倍も費用が
かかるのである。
 もっとも、日本の流通業とりわけ小売業におけるサービスの質が高いことも無視
できない。日本の小売業は営業時間も長いし、品切れも少ない。配達も無料なら
アフターサービスも徹底している。何より誇るべき点は包装のよさで、包み紙や
容器の豪華さは「断然」を三度くり返したくなるほど諸外国を上回っている。日本の
消費者は、概してそうした高級な流通サービスを求めているのである。
 しかし、この点を加味したとしても、なお日本の流通業が不合理非能率を多く
抱えていることは否定できないだろう。

/////////////// すぐ絶賛発売中!///






31 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/17 20:02:55

/// 工業モノカルチャー社会 12 ////////

 飲食店やホテルなどのサービスも割高だ。ニューヨークやパリで最高級のディナーを
食べても三百ドルになることはないが、赤坂や新橋の料亭なら千ドルも珍しくない。
銀座や北新地のクラブは水割数杯で三百ドルを請求する。そしてそこにサラリーマンが
大勢通っている。企業交際費という独特の制度が、個人消費とはかけ離れた高価な
サービスヘの需要を生み出しているからだ。
 金融や情報関係のコストも諸外国より高い。損失補損の発覚で明らかになったように、
日本の証券取引の手数料は欧米に比べて平均して二倍ほどもかかる。加えて最近
目立つのは調査企画、デザイン、編集テレビ番組づくりなど、いわゆる「知恵の値打ち
(知価)」のコスト高だ。土地価格のべら棒に高い東京のオフィスに、大勢が寄り集まって
議論と親睦を積み重ねなければ、何事も進まないシステムになっているからである。

///////// 講談社より絶賛発売中! ///




32 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/02/18 10:36:35
>企業交際費という独特の制度が、個人消費とはかけ離れた高価な
>サービスヘの需要を生み出しているからだ。

小金持ちのサラリーマンがちょっと贅沢するのと、大富豪がジェット機乗り回して
パーティーに行くのと、はたしてどちらが健全なのか?

33 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/18 19:18:00

/// 工業モノカルチャー社会 13 ///

 要するに日本は、「経済大国」とはいうものの、本当に量質ともに誇り得るほどの
生産力と競争力を持っているのは製造工業、それも自動車や電気製品に代表
される規格大量生産型の工業製品だけである。日本の実態は、経済活動全般が
優れた「経済大国」ではなく、多くの面で非効率と無駄を抱えながらも、規格大量
生産型の工業だけがとび抜けて発展した「規格大量生産大国」なのである。

////////////// 堺屋太一著 ///





34 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/20 18:50:10

/// 工業モノカルチャー社会 14 ////

        「歪な繁栄」を生んだ「最適工業社会」

 世界を圧する生産量と競争力を誇る規格大量生産型工業と、非効率と無駄を抱える
流通・情報・知価創造 ― この極度の不均衡こそ、今日の日本を解く鍵といってよい。
前者を重視すれば、日本は世界に冠たる「経済大国」、人類の模範ともいえる「天国に
最も近い国」だが、後者のほうを主に見れば、日本は非効率で楽しみのない社会、
「豊かさの実感できない国」である。

///////////// 「日本とは何か」 ///






35 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/22 21:22:03

/// 工業モノカルチャー社会 15 ////

 また、企業規模などの点から、この落差を説明することも難しい。概していえば、
流通業には中小零細規模の事業所が多く、それを保護しようとする「大規模小売
店舗規制法」等の存在が流通合理化を妨げているのは、ある程度事実だろう。しかし、
それがすべての原因とは考え難いし、非効率が小売業にだけあるわけでもない。
規制の少ない卸売でも不可解なまでの迂回とコスト高が存在する。金融業や
情報産業の規模は諸外国に優るとも劣らぬものになっているし、知価創造分野にも
少なからぬ数の大企業がある。それにもかかわらず、いやむしろそれ故にこそ、
日本のコストは割高になっているのである。

////////////////// 1991年刊 ///





36 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/24 19:19:42

/// 工業モノカルチャー社会 16 /////

 要するに、この国では、同じような水準の人材が、同じような原理で組織された
企業体によって、同じように熱心かつ勤勉に働いているにもかかわらず、
規格大量生産型の製造工業は世界を圧するほどの生産力と競争力を持ち、
流通業や情報産業などはひどく非効率な状況にあるわけだ。この大きな落差は
何故か。一言にしていえば、日本社会全般に広まっているすべてのものが、
規格大量生産型の製造業には適しているが、それ以外の産業や社会活動には
適していない、ということである。
 実際、日本の政治行政は、規格大量生産の普及拡大のために多大の努力を
払っている。
 たとえば、工業製品には行政によって「JISマーク」なるものが制定されており、
ネジやビスから鋼材や電気製品にまでそれに適合するよう求められる。建築基準法も
消防法もきわめて厳格で、建物のデザインも内部空間もこれによって著しく限定される。

//////////////// 講談社文庫 ///





37 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/26 20:19:23

/// 工業モノカルチャー社会 17 ///////

「建物を設計するのは建築家ではなくて、建築基準法だ」といわれるほどだ。道路基準、
公園基準、電気施設基準などの厳重さはいうまでもない。そのうえ、それぞれの
施設運営についても、道路交通法や公園管理規則などがあリ、自由な使用はほとんど
認められていない。日本の都市には公園が少ないといわれるが、その少ない公園が
ますます使い難くされているのだ。人間に対する医療でさえも「標準医療」によって
規格化され、差額ベッドは罪悪視されている。
 こうした各種の商品や施設・サービスの規格基準化は、商品サービスの種類を少な
くし、消費者の選択の自由を狭めるが、規格大量生産には有利な環境をつくり出す。
八○年代からはじまった商品やサービスの多様化が、容器の色や形を多様化する、
「目先を変える」小手先仕事にならざるを得なかったのはこのためである。

//////// 講談社より絶賛発売中! ///




38 : ◆EYAdXfgv.Q :05/02/28 20:05:03

/// 工業モノカルチャー社会 18 ///

        教育も情報も規格化

 教育に対する官僚統制も徹底している。この国では、昭和十六年の「国民学校令」
以来半世紀にわたって、初等教育においては私立学校の新設を事実上禁止する
「初等教育公立主義」が採られている。そしてその公立学校においては、一通学区域
一学校の「強制入学制度」が厳格に実行されている。このため、教育の需要者たる
生徒と父兄の側には学校選択の余地がない。日本の子供たちは、自分の好みも
個性も無視され、官僚の定めた学校に強制的に入学させられるのである。

////////////// 堺屋太一著 ///






39 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/02 19:43:18

/// 工業モノカルチャー社会 19 //////////

 そのうえ、こうして強制入学させられた学校では、官僚の定めた教科が機械的に
教え込まれ、年月とともに押し出される。しかもそこでは、官僚の定めた指導要綱
によって、不出来な科目ほど長く厳しく教え込む「欠点除去型」の教育が徹底されて
いる。恐ろしいことに最近では、それでもまだいささかの好みと個性を発揮する
「悪質な生徒」がいるというので、服装・髪型から挙手歩行の姿勢に至るまでを
共通化する「校則」なるものがつくられ、その厳守が強制されている。校則とは、
生徒にわずかな個性と自己表現をも許さぬ管理規制なのだ。
 こうした画一化教育は、学校生活から楽しさをなくし、生徒の創造力と個性を
破壊するが、その半面では、共通の知識と技能を付与し、苦痛に満ちた時間に
耐える習慣を叩き込む点では効果を発揮する。そしてそれは、規格大量生産の
現場で働くのにふさわしい労働力の養成にはじつに効率的である。

/////////////////// 「日本とは何か」 ///







40 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/04 19:41:02

/// 工業モノカルチャー社会 20 ///

 さらに、この国では各種産業団体や職能者の団体が、官僚の主導のもとにつくられ、
その本部を東京に置き、事務局長や専務理事に役人OBを採用する慣例ができ上がって
いる。これらの産業別職能別団体が、直接的にも事務局内の官僚OBを通じても、
官僚機構の指導を徹底させる機能を果たしている。このことは企業や職業人の競争を
抑制し、消費者物価をつり上げる結果にもなるが、半面、工業製品の規格化を徹底し、
産業界や各種業界の過当競争を防止するのにも役立っている。
 また、放送や書籍の流通を、東京一極に集中させる制度も半世紀間つづいている。
これによって日本全国の情報環境は均一化し、地方の特色と誇りは失われて
しまったが、同一規格の商品やサービスが全国で販売使用しやすい統一市場を
つくり上げたことも見逃せない。

/////////////// 1991年刊 ///





41 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/06 18:12:10

/// 工業モノカルチャー社会 21 ////////

 加えて日本では、「行政指導」の名のもとに、法律によって付与されている以上の
行政介入を、官僚たちが無制限に行うことも容認されている。官僚たちは、企業や
地方自治体を従わせるためなら、目的や趣旨のまったく異なる権限を利用することも
はばからない。
 たとえば、薬局の出店開設を制限することは、憲法で認められた「職業選択の自由」
に反するとの最高裁判所判例があるにもかかわらず、製薬会社に対して薬の卸売を
しないように指導することで、官僚が好ましくないと考える薬局の新設を妨げている。
もし製薬会社がこの指導に従わなければ、当該製薬会社の新薬は何十年も許可
されない恐れがあるのだ。

////////////////////// 1991年刊 ///




42 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/08 20:33:43

/// 工業モノカルチャー社会 22 ////////

 一九九一年夏に発覚した証券業界における大口投資家への損失補填も、こうした
環境のなかで起こった事件だ。日本の証券業界は、大蔵省の免許制によって競争が
制限され、大蔵省の定めた高率の手数料を得ることができる。これによって膨大な
利益が保証された証券会社は、有利な大口取引を勧誘するために、損失補填という
条件を持ち出した。結果としては、一般投資家の犠牲によって、特定の企業が利益を
得ていたことになるだろう。
 こうした行政指導は、多くの場合、産業界の競争を抑制し、消費者価格をつり上げ、
供給者を保護する効果を上げる。したがってそれは、企業の資本蓄積を厚くし、
先行投資と技術改革に役立っている、といえる。

///////////////////// 講談社文庫 ///




43 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/10 19:43:57

/// 工業モノカルチャー社会 23 ////////

 要するに今日の日本は、官僚の主導のもとに供給者が業界ごとに協調して競争を
抑制し、規格大量生産を拡大発展させるのに有利な社会体制をつくり上げているのだ。
昭和十六年以来半世紀にわたって、こうした「官僚主導型業界協調体制(官導体制)」
をつづけてきた結果、日本では消費者の選択の自由は狭くなったし、消費者物価も
上昇した。生徒が個性と独創性を伸ばすことも、地域が特色を出すことも難しくなった。
さまざまな情報に接することも、自由に営業することもでき難い。その代わりに、
規格大量生産型の工業には最も適した社会を形成することはできたのである。
 今日の日本は、そのようにしてつくられた「最適工業社会」、いわば「工業
モノカルチャー国家」なのだ。自動車や電気製品に代表される規格大量生産型の
工業において、日本が量質ともに優れた能力を誇っているのは、その結果であり、
規格大量生産型工業以外の分野に多くの非効率と無駄を抱えているのもまた、
このためである。

///////////////// 絶賛発売中!///




44 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/03/12 17:06:19
>>43
>生徒が個性と独創性を伸ばすことも、地域が特色を出すことも難しくなった。

人間の個性はいくら押さえても無くならない、もし無くなるのならそれは、
ほんとの個性ではない

地域の特色もそうだ、地方へ行って駅前や繁華街を歩いただけじゃ、地域の特色なんぞ
判らない。

日本農業は確かに問題があるだろう、しかしこれは朝鮮などと同じく
土地の制約から来ている、アメリカの様に先住民から奪った広大な土地は
などは無いからだ、従って日本は工業国として生きてゆく以外は選択肢はない

効率の点から言えば効率一本槍もドライ過ぎると非難され、又有る分野は
非効率と言われる。しかし社会はそれでバランスを保っている限り良いのだ
60年前12才の3等国と言われながら、今日の日本を築いてきたのだ
いたずらに欧米諸国と比較しても意味が無い。

戦後半世紀発展目覚ましいとは言いながら、中国はここに至ってやっとテイクオフ
したが社会の状況は、とても先進国とは言えまい、奥地では今だに脱糞のあと
拭く紙もなく糞ベラでしごいていると言うし、北朝鮮に至っては餓死者まで
出ていると言うではないか、又自分の生まれた国を生存のため見限って
脱出する者、したい者も多いと聞く、日本の陰の部分を強調するのも良いが
総合的に視れば日本は我々にとって実に良い国だ。
重箱の隅をせせる様な議論は無用。

45 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/12 18:46:07

/// 工業モノカルチャー社会 24 //////////////

        日本式経営の利点と欠点

 今日、日本人が自慢としている多くの特色は、この「最適工業社会」において
養われたものだ。したがって、日本が誇りとする「優れた特長」は、「規格大量生産型の
工業に適している」という意味に他ならない。たとえば、いまや多くの日本人が
「世界に広めるべき日本文化」とさえいっている「日本式経営」なるものも、
その典型である。
 「日本式経営」の特色は、次の三点に集約できるだろう。第一に終身雇用制と
年功序列賃金体系と企業内組合の三つを柱とする閉鎖的な労使慣行、第二は
決定権の下部分散と事前根回しに象徴される集団主義、第三は極端に低い
配当性向と極端に多い交際費が示している企業の従業員共同体化である。

//////////////// 講談社より絶賛発売中! ///





46 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/12 20:09:55

/// 強化の一世紀 67 //////////////////

        理由のある恐怖

 異説的な政治思想や慣習に反する行動を恐れるのは、現行の力関係の秩序の
脆さを強く感じるゆえである。これは驚きでない。一貫して固く守られ安心感を
もたらす法的な枠組みがなく、その時その場かぎりの政治的便宜を超越する
確実性もないとなれば、社会・政治的な秩序を持続させる道は力関係だけとなる。
日本の支配エリートには、西洋の支配エリート以上に無秩序を恐れる理由がある。

//////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///







47 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:05/03/14 11:18:34
昨夕からTVでしきりにアメリカで起こった、判事ら殺害事件が報じられている
犯人は社会全体に恨みと復讐心を持つとコメントが有った。
日本でも10年以前にオウム事件があったが。類似の大小の事件は世界何処に出もある
外国と比較して偏った視点から日本を論評するのはうんざりだ。どうしろと言うのだ

君は日本人じゃ無いだろう? 朝鮮人とみるがどうかね?
朝鮮人だったら朝鮮の心配をしろ

以下レスの末尾に付けた尻尾は何の為に付けたのだ意味不明、権威付けの為か?

////////////////////// 1991年刊 ///
///////////////////// 講談社文庫 ///
///////////////// 絶賛発売中!///
//////////////// 講談社より絶賛発売中! ///
//////////////////// 篠原 勝 (翻訳) ///
////////////////// 1991年刊 ///
/////////////////// 「日本とは何か」 ///

君のレスの狙いは何処にある、他人の論評を羅列して何の意味があるのだ。

48 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/14 19:10:06


/// 工業モノカルチャー社会 25 ///////////

この三つは相互に関連がある。終身雇用的労使慣行があるために企業は
従業員共同体化し、共同体であるが故に権限は下位に分散する集団主義になる。
そしてその結果、従業員は共同体から離れ難くなり、終身雇用にしがみつく
わけである。
 こうした「日本式経営」は、従業員の企業忠誠心を強めるとともに、企業の内部留保を
厚くし、先行投資を活発にする。同時に、下位者に至るまで決定権が分散しているため、
企業としての意思決定に時間がかかるが、いったん社内合意が生まれれば
浸透力が強く全従業員の協力が得られやすい。日本の企業が成長力が高く、
労働争議が少なく、しばしば全社一丸となって技術革新や経営強化に励めるのは
このためだ。そして、そんな企業の集積こそが、日本経済全体の成長力となり
生産力となり国際競争力となっているのである。

////////////////////// 堺屋太一著 ///





49 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/16 19:39:11

/// 工業モノカルチャー社会 26 ////////

 以上のような事実を見れば、日本の経営者や官僚や評論家が、「日本式経営こそ、
世界に広めるべき日本文化」と鼻をうごめかすのもうなずけなくもない。しかし、
同じ「日本式経営」で行われている流通や情報や知価創造が、諸外国に比べて
著しく割高である事実も見逃してはならない。
 終身雇用制では過剰雇用(社内失業)を招きやすく、決定権が下位に分散した
集団主義では意思決定が遅く、配当性向を低くする共同体化した企業では仲間擁護
になり経費負担が大きい。操業率が比較的安定している製造業では有利な終身雇用が、
変動の大きい情報や知価創造では不利になる。規格大量生産では利点の多い
集団主義が、創造と決断の機会の多い流通情報では欠点になる。そして投資の多い
製造業では優位を得る共同体化が、流通情報では交際費の多い利権体質となって
経費をかさませるのである。

///////////////// 「日本とは何か」 ///







50 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/18 19:40:02

/// 工業モノカルチャー社会 27 //////

 「日本式経営」なるものは、企業規模が拡大する成長過程で、意思決定の機会の
少ない規格大量生産型工業が、内部志向的発想に徹している場合にのみ、大きな
利点を発揮する経営方式なのだ。これが低成長(または縮小傾向)の企業に適用
されると、たちまちにして過剰雇用になる。かつての国鉄や現在の農林関係団体は
その典型だ。また、意思決定の回数の多い多種少量生産型産業で実行されると、
やたらとコストと時間がかかる。日本の情報産業や知価創造が非常に高価なのは
このためだ。そしてそれが外国と接触すればさまざまな摩擦を呼び、ときとして
倫理的非難も浴びる。この国での談合体質はその現れである。

/////////////////// 1991年刊 ///




51 : ◆EYAdXfgv.Q :05/03/20 20:05:40

/// 講談社文庫 ///////////////

    堺屋太一著 「日本とは何か」 1991年 講談社発行
    講談社文庫

http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01047403&volno=0000
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061855948/qid=1044798070/sr=1-2/ref=sr_1_0_2/249-0943028-6665127
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940084056
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000497890/
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18956766

///////////// 堺屋太一著 ///




52 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/03/22(火) 19:28:51

/// 工業モノカルチャー社会 28 /////

        限りなく均質化する内志向

 十年前、一九八〇年代のはじめには、欧米でもアジア諸国でも、「日本式経営」が
高く評価されたことがある。世界経済を混乱に陥れた二度の石油危機を乗り切って
経済を安定させ、いち早くエレクトロニクス技術を導入して世界の工業をリードする
ようになった日本経済の成功に注目した外国人のなかには、その基礎としての
「日本式経営」に着目、これを「人間資本主義(人本主義)」と呼んだ学者もいる。
 「日本式経営は、国民経済に発展をもたらし、社会全般に技術革新を広め、企業を
成長させ、従業員を安心させる素晴らしい方式だ。ここでは人間こそ企業の資産
という考えがあり、長期計画で人材の育成と技術の習得が行われている」などと
いわれたものだ。マレーシアでは「ルック・イースト」が唱えられ、国民に日本や
韓国の企業経営のよさと勤労者の勤勉を見習うよう呼びかけられたほどである。

////////////////// 講談社文庫 ///




53 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/03/24(木) 19:40:12

/// 工業モノカルチャー社会 29 //////

 しかし、八○年代も末になると、こうした「日本式経営」に対する賛美は影を潜め、
むしろ批判のほうが強まってきた。九〇年代初頭のいまは、欧米でもアジア諸国でも、
「日本式経営」の閉鎖性に対する非難のほうがはるかに強い。
 それは単に、日本経済が一段と発展し、日本の企業がアメリカの映画会社や
不動産を大量に買収しているためとか、アジアにおける存在感過剰とかいったこと
だけではない。より本質的には「日本式経営」がよりよく知られるようになった結果、
それが規格大量生産型工業以外では非効率的であり、企業規模の拡大を前提と
しなければ成り立たないことが明確になったためだ。

//////////////// 絶賛発売中!///





54 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/03/26(土) 19:36:43

/// 工業モノカルチャー社会 30 ///////////

 実際、終身雇用的労使慣行と集団主義と共同体化を特色とする「日本式経営」の
なかでは、すべての従業員は共通の倫理と美意識を持つことが強いられる。誰もが
自分の勤める企業の発展こそが「社会正義」と考え、職場で与えられた仕事の
完成成就が「社会的目的」と信じて疑わない。「会社のため」とさえいえば、相手の
予定を無視することも、法規に違反することも、すべて容認されると思っている。
「仕事だから」とことわれば、親類の葬祭も家族との約束も、全部免除されると
信じている。いや、そう考えなければ「よき従業員」と認められない仕組みと雰囲気が
「日本式経営」にはつきまとっている。

///////////// 講談社より絶賛発売中! ///





55 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/03/28(月) 21:06:58

/// 工業モノカルチャー社会 31 ////////

 このため、日本人の目はつねに職場共同体の内部へと志向し、価値基準は
職場共同体の利害によって測られてしまう。このことは、個人の個性や創造力を
麻痺させるだけではなく、職場共同体の価値基準に従わない者を排除すること
にもなる。つまり「日本式経営」のなかで「よき従業員」であるためには、思想の
自由と家族や地域社会への帰属意識を放棄し、職場共同体にのみ従順な
「職場単属人間」でなければならないのだ。
 企業にとっては、従業員が強い忠誠心と帰属意識を持つことは、経営上有利で
あろう。だが、各企業の従業員が、自分の帰属する企業の利益のみを「正義」と
信じることは、社会的負担を大きくし、国際摩擦を激しくする。「日本式経営」の
成果の一つとされてきた「カンバン方式」が、道路などの公共負担を大きくするとして、
さすがの通産省さえ規制に乗り出さざるを得なくなったのは、いかにも象徴的な
出来事である。

/////////////////// 堺屋太一著 ///





56 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/03/30(水) 19:43:45

/// 工業モノカルチャー社会 32 /////////////

        「省益あって国益なし」の官僚共同体

 しかし、民間企業の場合はまだしも許容できる範囲があるが、それが官公庁になると、
はるかに深刻な問題を生む。日本の官僚たちが忠誠心を持つのは、その官僚が
終身雇用的に帰属するそれぞれの省庁であって、日本国または日本政府ではない。
 日本の官僚は、自分の属する省庁の利益、とりわけその権限の拡大と慣例の厳守に
こそ情熱を燃やす。権限と慣例こそは官公庁の資本、それぞれの省庁の組織を拡大し
予算を増大する基本要素である。官僚が自分の官公庁に忠誠とは、それぞれの省庁の
権限拡大と慣例擁護に熱心だという意味である。
 そしてその結果は、官僚の目は必然的にその所管業種に集中し、発想は所管業種の
保護育成に向かう。所管業種を保護育成し、規模の拡大と官庁依存を強化すれば、
おのずからその官庁の権限が拡大し、慣例は厳守されるからである。

////////////////////// 「日本とは何か」 ///






57 : ◆EYAdXfgv.Q :皇紀2665/04/01(金) 22:03:11

/// 工業モノカルチャー社会 33 /////////

 「日本の官僚は優秀だ」とよくいわれる。仕事の熱心さと専門分野での知識の深さ
では、おそらく世界一だろう。しかし、彼らの視野はそれぞれの省庁とその所管業種の
枠を出ることがない。彼らの価値基準には、省庁とそれに帰属している官僚共同体の
利益以外の尺度は入り得ない。このため、各官庁の政策や行政が日本国または
日本社会全体に有利か不利かを考える余裕などまったくないし、あってはならない。
 官僚が自己の属する省庁の権限と慣例に忠実であり、所管業種の利益を図るのは、
ある意味では当然のことだ。しかし、そればかりが重視されると、国家としての
基本方針も立たないし、政治行政としての総合調整に服することができない。

////////////////////// 1991年刊 ///





58 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:皇紀2665/04/01(金) 23:54:20
道州制を実現させよう

59 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/03(日) 18:49:24

/// 工業モノカルチャー社会 34 ////////////////

 本来、国家の基本方針の策定と政策の総合調整は政治の仕事だ。しかし、
政治家が大所高所からの調整機能を発揮しようとすれば、官僚機構は「外音勢力
による権限と慣例の破壊」と見なして強く反発する。そのことが、官僚たちと結合した
マスコミによって支援されるこの国で、各省大臣や国会の各委員長の手腕も、
それぞれの関係する省庁の官僚たちの意向をどれだけ忠実に押し通し得たかによって
決める、という評価基準を確立してしまった。そしてその意味での「よき政治家」には、
各省官僚の熱心な支援が約束され、各省所管の業界からの助力が期待できるのである。

/////////////////////////// 講談社文庫 ///






60 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/05(火) 23:16:12

/// 工業モノカルチャー社会 35 //////////////

 このため、個々の官僚はきわめて熱心であり専門的知識に長けているにもかかわらず、
全体としての日本の行政はきわめて非能率であり、不整合でもある。一つの官庁が
ある方向への施策を打ち出すと、他の官庁はその独走を恐れて対抗案を出す。
各官庁間の権限範囲が複雑に入り組んでいるため、一つの官庁が新しい政策を
展開することで権限範囲を拡げるのを、他の官庁は警戒し妨害する。今日、国際問題に
関する日本の対応の遅さがしばしば問題になるが、その主たる原因も官庁間の
調整に手間取るためだ。 官僚としての優劣が、国家または国民の総合的利益を
実現する判断の正確さと実行の迅速さによって測られるとすれば、日本の官僚は
けっして優秀とはいえないだろう。

/////////////// 講談社より絶賛発売中! ///





61 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/08(金) 19:49:19

/// 工業モノカルチャー社会 36 ///////////

        官僚と教師のための教育制度

 日本で「優秀」と信じられているもののなかには、「日本式経営」や「日本的官僚」の
ように、日本的尺度 ― つまり規格大量生産の拡大発展こそ正義とする尺度 ― に
おいてのみ「優秀」なものが少なくない。日本が世界に誇る学校教育もまた、その
一つである。
 今日、日本の学校教育に対してはさまざまな批判がある。とくに生徒の暴力事件や
教師の不祥事が露見したときにはそれが高まる。しかし全体としては「日本の初等
教育は優秀だ」との見方はいまだに根強い。「日本の教育は上に行くほど悪くなる。
小・中学校は規律も正しいし、成績も優秀だが、大学生は勉強もしないし個性もない。
独創的な学説や研究が大学から発表されることも少ない」というのが大方の評価だろう。

/////////////////////// 堺屋太一著 ///






62 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/10(日) 18:41:20

/// 工業モノカルチャー社会 37 //////

 日本の大学が欧米に比べて創造的な研究が乏しいのは、おそらく事実だろう。だが、
小・中学校が優秀だというのは疑わしい。教育学者や文部官僚が挙げるその根拠は三つ、
就学率の高さと、教室での規律の正しさと、数学や理科・地理の試験結果が諸外国に
比べてよいことだ。しかし、これで日本の初等教育が優れていると結論できるだろうか。
 就学率の高さは、学校教育の内容や制度のよさによるのではなく、日本の伝統である。
明治維新の年(一八六八年)、日本ではすでに成人男子の四〇パーセント、女子の二五
パーセントが寺子屋等の教育機関に通った経験を持ち、読み書きソロバンができた。
同じ年、世界で最も進んだ工業国であったイギリスでも、教育機関に通った経験者は
男子の二五パーセントに過ぎなかった。その当時、女子の入学を認める学校はヨーロッパには
なかったのである。このことを考えれば、豊かで子供が少ないいま、日本人の就学率が
高いのは当然だ。この国には衣食を削っても子弟を学校に通わせる慣習が古くからあったのだ。

////////////// 「日本とは何か」 ///






63 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/12(火) 20:13:39

/// 工業モノカルチャー社会 38 ////////////////

 教室における規律の正しさも、それが生徒の自覚によるものでなく、教師の厳重な
監視の結果だとしたら、教育の良否を決める尺度とはなり得ない。どこの国でも軍隊と
監獄は規律正しい。だからといって、軍隊や監獄の仕組みが最良の教育方法とは
いえない。指導要綱と校則に縛られた日本の学校は、それに近い状況といえなくもない。
このことが生徒の個性と独創性を抑圧しているマイナスも無視できない。
 数学や理科の国際共通試験で、日本の中学生や高校生が、韓国、イスラエルと
並んで優れた成績を収めているというのも、必ずしも学校教育の優秀さを示すとは
限らない。日本特有の入試用受験技術が教え込まれた結果とする見方も有力
だからだ。現にドイツの中学生に日本式の受験技術を三時間ほど講義したところ、
たちまちその学校だけは日本以上の試験結果になったという例もある。もし、
試験の成績のよいことが教育の優秀さの尺度だとすれば、その功績は学校よりも
学習塾に帰すべきであろう。

///////////////////////////// 1991年刊 ///





64 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/14(木) 19:41:47

/// 工業モノカルチャー社会 39 //////////////////////

 要するに、国民全員が初等教育を受け、規律正しく教師の管理に服し、数学や
理科などの基礎知識と基本技能を身につけることが、教育の善悪を測る尺度とする
考え方は、規格大量生産の現場で働く人間として使いやすく役に立つ人材をつくる
ことこそ教育の目的、という発想に立ってのことである。
 より大きな視野で見るならば、教育の良否は、第一にその教育を受けた人間が
幸せな人生を送り得るかであり、第二には人類の繁栄と進歩とに貢献し得るかである。
そして第三には同じ成果を上げるのに、本人の苦痛と父兄の負担が少なく効率的に
行っているかどうかである。

////////////////////////////////// 講談社文庫 ///






65 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/16(土) 18:53:30

/// 工業モノカルチャー社会 40 //////////

 今日の日本の学校教育が、こうした尺度から見たときに、優れたものといえる
だろうか。現に諸外国での評価はけっして高くない。少なくとも日本の学校教育が、
楽しいものではないこと、人類の進歩に役立つ創造力に富んだ個性を育てるもの
でないこと、そして本人の苦痛と父兄の負担の大きいものであることは確かである。
 日本という社会を考える場合に重要なことは、こうした全人生的全社会的な
見地からの学校教育に対する評価や批判が、日本の教育界や文部官僚から
ほとんど出ない点である。つまり、この国では、教育もまた教育官僚と教師の
仲間内の評価に固まる内志向に徹しているのである。

///////////////////// 絶賛発売中!///






66 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/18(月) 19:32:51

/// 工業モノカルチャー社会 41 ////////////

        他人の負担を顧みない日本の組織

 これに似たことは、もう一つの日本の自慢、治安についてもいえる。日本が犯罪の
少ない国であり、犯人逮捕率も非常に高いことは前述した。しかし、それが日本の
警察制度の優秀さという説には疑問が残る。日本は徳川時代以来、きわめて治安の
よい社会であり、公的な警察機関がごく小規模だった大坂の町や僻地の農山村でも、
犯罪率は非常に低かった。日本は古くから被統治能力の高い社会なのだ。今日の
治安のよさもその伝統に負うところが大きい。
 他方、現在の日本の警察は、安全性を重視するあまり、人々の自由な行動を規制
するのに躊躇することがない。このため、重要国賓や国家行事となれば東京中が
交通規制で大渋滞、市民生活と経済活動が著しく妨げられる。だが、警察当局が
それによる市民の負担に配慮する気配はまったくない。警備の観点からの完備を
期するあまり、社会全体の利便や生活の楽しみが破壊されている現実を直視しない
のである。

//////////// 講談社より絶賛発売中! ///






67 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/20(水) 19:39:07

/// 工業モノカルチャー社会 42 ////////////

 同様のことは、建築物の安全基準や公園の管理にも現れている。日本の建築費は
諸外国に比べて著しく高い。その原因の一部は、あまりにも厳格な建築基準法や
消防法にある。建物の安全性に責任を持つ建設省や消防庁は、自己の責任を
果たすためには建物の建設と利用にかかわる不便や費用を顧みない。それでいて
日本の火災件数当たり焼死者数は欧米に比ぺて十二倍以上である。
 公園の管理が杓子定規で使い難いことは前述したが、施設の面でも管理重視の
基準制度ができている。都市内の公園は、規模によって都市公園と児童公園とに
分かれているが、そのそれぞれに面積当たりの植樹や施設が定められている。

//////////////////////// 堺屋太一著 ///






68 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/22(金) 19:40:31

/// 工業モノカルチャー社会 43 ////////

それも、「一〇〇平米当り上木×本、中木×本、下木×本」という厳格なものだ。
小規模な児童公園の場合は、ブランコと古タイヤの遊具などをつくることも、
「例示」という形で指導されている。
 こうした基準を厳格にすれば、つくるのには知恵が要らず管理するのも容易だ。
公園空間の供給者たる自治体職員は有難いだろう。しかし利用者にとっては
おもしろみがなく、街には特色がなくなってしまう。本来、市民のためのはずの公園が、
建設管理者の安易さを優先させる結果になっているといっても過言ではない。だが、
この国の官僚機構では、そんな規格基準が問題にされることさえ滅多にない。
官僚の目は、官僚機構内部の責任回避と仕事のやりやすさにのみ向けられ、
それによって引き起こされている外部の不便と負担の大きさに向けられることはない。

//////////////// 「日本とは何か」 ///






69 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/24(日) 18:12:41

/// 工業モノカルチャー社会 44 //////////////

        落差の激しい同心円的帰属意識

 こうした内志向は、各人の帰属意識に応じて、ときにはさらに細分化され,ときには
大きく拡大する。同じ企業のなかでも、自分の属する部課や支店が優先され他の
部課や支店と厳しく区別する。そのため、ときには同一企業の部課や支店が顧客の
取り合いに血道を上げることもある。
 しかし、いったん共通の「外敵」が現れれは、相対的共通性を求めて結束する。
税制や行政の問題では各業界が団結する。外国からの新規参入には、業界こぞって
反対する。業界への帰属意識を持つ企業経営者同士は強い連帯感で結ばれている。
ふだんは過当なまでの競争をくり返している同業各社が、政府への対応や外国との
競争で「業界のため」となれば、不思議なほどにまとまりがよくなるのである。
 要するに、日本人の多くは、各段階ごとに他と区別する落差の激しい同心円的
帰属意識を持っている。

////////////////////////// 1991年刊 ///






70 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/26(火) 20:23:18

/// 工業モノカルチャー社会 45 ///////

 当然、この心理状況では、外国は最も外側に置かれる。このため、日本人の思考の
なかで、強く意識する国内とそうではない外国との間には、天地の落差がある。世界の
どこかで航空事故があれば、まず「日本人旅客」が問題となり、「いませんでした」と
いえば急に記事も小さくなる。「いた」となれば、それ以降の報道は、その日本人のこと
ばかりになる。いずれにしても、「外国人」は無視ないし極度に軽視されるのである。
 人命にかかわる航空事故でさえこれだから、経済や習慣のことになれば、外国人無視は
より著しい。貿易摩擦の問題でも、外国からの輸入で日本の産業が被害を受ければ
大騒ぎになるが、日本の輸出で被害を受ける外国の産業や労働者にはきわめて鈍感だ。
というよりも、外国の事情に対する想像力が、ほとんどの日本人には欠けている。そして
そのことを、日本人は冷酷とも異常とも思わない。世界中がそんなものだと思い込んで
いるからである。

/////////////////// 講談社文庫 ///







71 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/28(木) 19:01:11

/// 工業モノカルチャー社会 46 //////////////

 一九九〇年代に入って、ようやく批判されるようになった「一国平和主義」も、その
延長線上の問題といえるだろう。戦後の日本人は、自国が戦争に巻き込まれることを
恐れるあまり、世界の平和がいかにして保たれているかを考えようともしなかった。
「狭くない海」で隔てられたこの島国と同様の国々ばかりが、全世界に拡がっていると
信じたがってきた。そしてそのなかでは、わずか半世紀前に犯した侵略戦争当時の
日本自体の社会心理さえも忘却してしまっている。このため、多くの日本人は、平和と
反戦を叫んでいれば平和が自動的に生まれると思い込むことで、世界の平和を守る
ために払われている努力と負担に想像力を及ぼさない。内志向の日本人は、あらゆる面で、
外延的な想像力を働かせる習慣がないのである。

//////////////////////// 絶賛発売中!///







72 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/04/30(土) 19:15:16

/// 工業モノカルチャー社会 47 ////////////////////

        「顔」のない経済大国

 外国で、「日本について何を知っているか」と質問すると、返ってくるのはたいてい
商品名だけである。「トヨタ、ニッサン、ホンダ、ソニー、パナソニック、キャノン……」
といった類なら、十や二十はすぐにも並べられる外国人は多い。しかし、日本の文化や
制度、風習についていえる外国人はごく少ない。せいぜい「スシ」や「ヤキトリ」に
代表される料理名と柔道空手などの武道系スポーツが思い出される程度だ。
 とくに稀少なのは個人名、比較的日本とのかかわりが深いアメリカでも、個人的知人
以外の日本の人名を一つでも咄嗟にいえる人は五人に一人以下である。日本の
テレビ局が一九八七年に行った調査では、アメリカで最も知られた日本人は「テンノウ・
ヒロヒト」だが、それでもやっと七パーセントである。

//////////////////// 講談社より絶賛発売中! ///







73 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/04/30(土) 21:30:11
>>72
と言うことは日本人がいかに物知りかと言うことだ。

咄嗟にルワンダの首都はキガリだと日本人なら大方知っている欧米人は殆ど知らない
君はしっていたかね。日本人なら知っていただろ

74 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/02(月) 19:23:00

/// 工業モノカルチャー社会 48 ////////////////

 「国名から何が思い浮かぶか」 − この調査を、日本以外の国について行うと、
結果はまったく逆になる。アメリカでもヨーロッパでも、日本自身においても、
出てくるのはまず人名、次いで文化が多い。たとえば、アメリカといえばまず
「ワシントン、リンカーン、チャップリン、ケネディ、マリリン・モンロー」であり、次いで
「野球、ジャズ、ハンバーガー」といった類だ。イギリスといえば「シェイクスピア、
チャーチル、エリザベス女王」であリ、次に「競馬、二階建バス、ウィスキー」、
ドイツといえば「べートーベン、ゲーテ、ヒトラー」と「音楽、ビール」、中国といえば
「孔子、楊貴妃、孫悟空、毛沢東」と「中華料理、漢詩、書道」である。

//////////////// 講談社より絶賛発売中! ///







75 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/04(水) 20:10:01

/// 工業モノカルチャー社会 49 ////////

 もちろん、日本でも外国でも、人名や文化の内容がまったく知られていない国は
多い。セイシェルやベリーズの国名から何かを思い浮かべることのできる人は、
特別の関係者かよほどの物識りであろう。だが、そういった国は、商品名もまったく
知られていない。
 日本のように商品名だけは知れ渡りながら、人名も文化の内容も知られていない国は、
ほかにどこがあるだろうか。思い浮かぶのはスリランカの紅茶とサウジアラビアの
石油ぐらいだ。おそらく、たいていの外国人が十も商品名が並べられるのに人名は
一つも思い浮かばない国は、世界中で日本だけではないだろうか。つまり、日本は
「顔のない経済大国」または「工業製品だけを吐き出すブラック・ボックス」なのである。

//////// 講談社より絶賛発売中! ///







76 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/06(金) 19:03:13

/// 工業モノカルチャー社会 50 ////////

 いま、日本は「特殊な国」か、「特殊ではないのか」という議論も盛んだが、少なくとも、
この点ではきわめて「特殊」だ。そしてそのことこそ、日本を考えるうえで最も重要な
鍵でもある。そこに、今日の日本と日本人の特色が集約されているからである。
 権限が下部にまで分散している日本では、工業製品の設計や企業の経営を、特定の
個人の名前と責任に帰すことは難しい。もし、あえてそれをする者があれば、嫉妬深い
仲間から大いに非難されるだろう。そしてそれこそ、内志向の日本人の最も恐れる
ところである。

///////////////////// 1991年刊 ///







77 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/08(日) 18:42:07

/// 工業モノカルチャー社会 51 //////

 政治家や芸能人など知名度が職業的に必要な人々を除けば、圧倒的多数の日本人は、
外国や世間一般の著名度よりも仲間内の評判をたいせつにする。学者や芸術家でさえも、
世間での作品業績の評価と著名度よりも、学界や文壇、画壇の人格的評判を気にするし、
そうすることが「利口な生き方」になっている。
 この国では。外国にも個人名の知られるような独創的個性は、それぞれの専門分野の
人脈には入り難い。むしろ自らの個性と自己主張を抑え、それぞれの属する企業、
官庁、学界、文壇、画壇等において、当たり障りのない世話好きとして生きるほうが、
はるかに生きやすく成功率も高い。なかには、ただそれだけを何十年間かつづけたことで、
学界や文壇、画壇の「重鎮」となった人も多い。斯界の最高位とされる学者や文人が、
学術的業績や著名な作品が皆無に等しい例もけっして珍しくない。

////////////////// 講談社文庫 ///







78 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/10(火) 19:24:44

/// 工業モノカルチャー社会 52 /////////

 日本国内の、それもそれぞれの専門家集団のなかでしか知られない世話役的人脈
ほど普遍性のないものはない。それがきわめて重要だという日本社会の評価基準は、
完全に国際性を欠いている。日本人の海外旅行が一般化し、海外駐在が増えた今日でも、
この点ばかりは改まる気配がない。むしろ若年層ほど人脈的思考が強まっている。
 日本文化が他の国々のそれに比べて特別の伝統と微妙さを持っていることも、
日本語が翻訳し難いニュアンスを含んでいることも事実だが、日本の文化的孤立性は
そうした「過去」にばかり起因するわけではない。現在ただいまの日本と日本人の持つ
強い内志向的発想と仲間内評価の重視もまた、日本をして「顔のない経済大国」に
している大きな − おそらくは最大の − 要因であろう。

/////////////////// 絶賛発売中!///







79 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/12(木) 21:38:16
>>78
他の経済大国はどういう顔をして居るんだね?実例を挙げてみな

又顔かたちがそれぞれどう違うんだね、はっきり比較して

誰にでも判るように説明してみな、言葉で言えなきゃガセネタだ

80 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/12(木) 21:56:47

/// 講談社文庫 ///////////////

    堺屋太一著 「日本とは何か」 1991年 講談社発行
    講談社文庫

http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01047403&volno=0000
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061855948/qid=1044798070/sr=1-2/ref=sr_1_0_2/249-0943028-6665127
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940084056
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000497890/
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18956766

///////////// 絶賛発売中!///



81 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/12(木) 22:01:03

/// 工業モノカルチャー社会 53 /////////

        工業モノカルチャー大国

 平成の日本社会全般に広まった内志向と仲間評価の優先は、日本式経営の
精神的基盤にもつながっている。内志向は職場単属型の人間を育て、閉鎖的
労使慣行を生みやすい。仲間評価の優先は、権限の下部分散による集団主義を
つくりやすい。そしてその二つが永年つづけば、企業全体が従業員共同体と化す
ことにもなるだろう。同じことは、政府官僚組織にも、政治家、学界、文壇、画壇にも
拡がっている。平成の日本は、日本式経営の原理と心情が全面的に拡がった
社会ということができる。

////////// 講談社より絶賛発売中! ///







82 :アポロン:2005/05/12(木) 22:11:24
えーアポロンでございます。
「地方自治体」の大半は「現実論」として「破産確実」であります!
「地方」の「産業基盤の惰弱さ」は「決定的」なものであり、「地方」は
悲しいかなついにこれを「克服」できずでありました!
しかし「破産」といっても何も消えて無くなる訳じゃない。
「総務省」という「お役所」の「管轄」に入る訳です。
「地方」は消えて無くなる訳じゃありません!
「地方自治」に「不可欠」である「強力な産業基盤」を「構築」し、また
いつの日か「確かな土台ある地方自治」を「復活」させようではありませんか!
「明日」に向かって生きるのです!



83 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/13(金) 16:22:24
80 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/12(木) 21:56:47

/// 講談社文庫 ///////////////

    堺屋太一著 「日本とは何か」 1991年 講談社発行
    講談社文庫

要するに↑を読めと言うことか、講談社と堺屋太一の宣伝のためのお先棒か。

他人の言説を鵜呑みにして、その一部をしたり顔で述べても何の価値もないよ
自分の言葉で自分独自の議論をしたまえ。提灯持ちはチャンチャラおかしい。


84 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/14(土) 22:22:14


/// 工業モノカルチャー社会 54 ////////

 日本式経営は、規格大量生産の製造業に適した組織原理であるとすれば、
それが全社会的に広まった平成の日本は、規格大量生産に適切な社会、
つまり最適工業社会である。
 だからこそ、規格大量生産型工業においては、日本は世界に冠たる生産力と
競争力を誇っている。トランジスターも自動車も、電卓もICも、規格大量生産段階に
なれば、必ず日本が最大の生産力と競争力を発揮した。コンピュータでさえも、
多品種少量生産の大型化時代にはアメリカにかなわなかったが、大量生産の
小型化が進むにつれて日本が優位に立つようになっている。パソコン、ファミコンに
至っては圧倒的だ。日本社全が、規格大量生産に適した心情と組織原理を
持つ限り、この状況はつづくだろう。

//////////////// 「日本とは何か」 ///







85 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/15(日) 19:47:25
>>84
>>日本式経営は、規格大量生産の製造業に適した組織原理で"あるとすれば"

視野が狭いんだよ、日本社会は君の云うような単純なものではないし

>規格大量生産の製造業に適した組織原理であるとすれば<

↑そんな組織原理は無い勝手に規定するな

1億2千満余の人口を擁し様々な経営形態がある、そもそも規格大量生産
は、20世紀になってからアメリカで発達したものだ、フォードなどは
その典型と云われている。

>>パソコン、ファミコンに 至っては圧倒的だ

これも間違い、今日本の電器メーカーは軒並みパソコンは赤字若しくは
赤字スレスレ、世界一のメーカーで大黒字はアメリカDELLだ
ファミコンなどのゲーム機もマイクロソフトに追い上げられている

不思議に思うのは君は何故15年も前の著作を取り上げてそれを根拠に
しているのかね。今現在事についての独自の意見は無いのか

重ねて云う、議論を始めるなら自分の意見を云え


86 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/16(月) 21:43:17


/// 工業モノカルチャー社会 55 ///////

 しかし、より迅速な決断と多様な創造を要求される多品種少量生産の超大型技術
分野や情報や流通などの面では、日本式経営の持つ雇用硬直性と集団主義は
少なからぬマイナスになるし、行政機構に持ち込まれれば総合調整不能な供給者
優先行政になってしまう。ましてや、決断と創造そのものである政治や学術・芸術に
なれば、「密室の停滞」以外の何ものも生まれない。要するに今日の日本は、すべてが
規格大量生産型工業に適するようにつくられた「最適工業社会」であり、そのための
心情と組織原理だけが全社会的に定着した「工業モノカルチャー国家」なのだ。

////////////// 1991年刊 //////////







87 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/17(火) 22:01:09
>>86 ◆EYAdXfgv.Q
>>日本は、すべてが 規格大量生産型工業に適するようにつくられた
>>「最適工業社会」であり

そもそも君の云うカルチャーの定義とは何か?
世界の先進工業国でポリカルチャー国家は有るのか、そしてそれはどの国か
如何なる要素に基づいて定義するのか?日本とはどこが違うのか

>>決断と創造そのものである政治や学術・芸術に なれば、「密室の停滞」以外の何ものも生まれない。

↑政治は決断だけでは出来ないし、学術芸術は決断とは無関係だ実に馬鹿馬鹿しい議論だ

一昔半以前の他人の意見にしがみつき、蒸し返して何の意義があるのか
現代は急速 に変容しているのだ、君の議論の目的は何なのだ

三度云う議論を始めるなら自分の意見を云え

88 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/18(水) 19:21:16

/// 工業モノカルチャー社会 57 ////////

 この例は、「工業モノカルチャー国」日本にも当てはまる。近代工業の拡大発展を
目指して、制度、組織、教育、市場構造、地域構造等から人間の評価や行動基準までを、
規格大量生産型の製造工業に適合させてきたため、それ以外の分野には不合理と
非能率と無知無策が積み重なっている。だがそれが、規格大量生産に適合して
つくり上げられた社会体制と価値判断の結果であることに気づく者は少ない。このため、
多くの日本人は、この国に渦巻くようになった不安と不満を、根本的な社会の質の
問題としてではなく、ごく個別的な部分的手直しや担当者の変更ないしは再教育程度で
改善しようとしているのである。前述した一九八○年代の「貧しさ探し」は、その典型
といえるだろう。

//////////////// 「日本とは何か」 ///







89 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/18(水) 21:16:19
>>88
>>前述した一九八○年代の・・・・・

今現在は21世紀なのだ20年前の事を持ち出して(しかも間違った)
なにを議論仕様とするのか、理解に苦しむ

四度言う自分の言葉で自分の考えを述べてみよ

90 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/20(金) 20:37:30

/// 工業モノカルチャー社会 58 ///

        「豊かさ」とは好みが満たされることだ

 もっとも、工業は紅茶や砂糖のような単一商品ではないし、そこで利用される技術も
多様である。何よりも新製品の開発を通じて、ほとんど無限に需要が伸びる。
したがって、規格大量生産型工業への特化は、日本に経済発展をもたらしたばかり
ではなく、全社会的な近代工業化を促した。また、特定農産物に依存するモノカルチャー
経済のように、国際市況の変動に国民経済が左右される危険も少ない。つまり、
経済的に見る限りでは、きわめて有利な分野への特化であった、といえる。

///////////// 絶賛発売中! ///







91 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/22(日) 17:53:39

/// 工業モノカルチャー社会 59 ////////

 しかし、たとえそれが、技術的基盤の広い需要拡大率の高い工業製品群であった
としても、特定産業への特化は、社会全般の多様性と選択性を乏しくする点では、
モノカルチャー社会的特色をまぬがれない。今日の日本が「顔のない経済大国」なのは
そのためだ。そしてそのことが、統計的な数値の「豊かさ」にもかかわらず実感としての
「豊かさ」が乏しいという結果にもつながっている。
 人間が本当に「豊かさ」を実感するのは、自らの「好み」が満たされた場合である。
生活水準がきわめて低い場合なら、何よりも「生きる糧」がたいせっだが、それに
必要な物的需要はさほど多くはない。ある研究家の調査によれば、もし今日の日本で、
一九四九年(昭和二十四年)頃の平均的な生活をするとすれば、持ち家が前提なら
東京でも四人家族で月七万四千円もあれば十分だという。

/////////////////// 堺屋太一著 ///







92 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/22(日) 18:39:11
>>「顔のない経済大国」??

「顔のある経済大国」はいったい何処に有るんだね、答えられなきゃガセネタ

>>一九四九年(昭和二十四年)頃の平均的な生活をするとすれば、持ち家が前提なら
>>東京でも四人家族で月七万四千円もあれば十分だという。

↑だからどうだというのだ、無意味だ、そのころ東京で持ち家??焼けトタンのバラック
が殆どだ、実情を知らない寝言。

五度言う自分の言葉で自分の考えを述べてみよ

93 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/23(月) 11:33:17
来たる5月27日は東郷平八郎司令長官率いる連合艦隊が、
対馬沖で、ロジェストウエンスキー率いる優勢なバルチック
艦隊と戦った日本海海戦の100周年記念日で ある。
海戦前の各国の評価では日本不利の声が多かったが、蓋を
開けて見れば日本は完璧な勝利で、世界戦史上 陸戦海戦
を問わず過去より現在までかくの如き、完全な勝利は他にない

しかし余りの勝ちすぎは日本にとって、有害な面も有った
40年後、自らの力を誤信した軍部主導によって、第二次大戦
を戦い敗戦の憂き目を見るに至った。
そして現在日本は平和憲法下に不戦の誓いを固めている

以下日本海海戦の戦果をざっと挙げる

ロシア側
撃沈 戦艦6隻    捕獲    戦艦2隻
撃沈 巡洋艦4隻 捕獲 駆逐艦1隻
撃沈 駆逐艦4隻 捕獲 海防艦2隻
撃沈 海防館1隻   脱走中に沈没 巡洋艦1隻
撃沈 仮装巡洋艦1隻 脱走中に沈没 駆逐艦1隻
撃沈 特務艦3隻

中立国へ逃走武装解除 巡洋艦3 駆逐艦1 特務艦2
遁走し得たもの小巡洋艦1 駆逐艦2 運送船1

日本側損害 水雷艇 3隻 沈没

94 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/24(火) 20:03:06


/// 工業モノカルチャー社会 60 //////

昭和二十四年といえば、餓死する人はいなくなり、子供の出生率が最高になった
年である。つまり、単に生物として生命を保ち子孫を絶やさぬだけなら、その程度でも
可能なのだ。人間がそれ以上の所得を求め、より多くを消費するのは、感覚的心情的
社会的な「好み」を満たしたいからである。
 ところが、人間がそれぞれの「好み」を満たすためには、ただお金があればよい、
というものではない。お金があること(つまり所得の高さ)は、「好み」を満たすための
経済的可能性を与えるという点できわめて重要な必要条件には違いないが、
けっして十分条件ではない。本当に「好み」が実現されるためには、もう二つ、
「好み」に適した選択を可能にする多様な供給がつねに継続していることと、それを
実現するための時間的余裕のあることが伴わなければならない。

////////////// 「日本とは何か」 ///





95 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/25(水) 13:37:08
>>/// 工業モノカルチャー社会 ////// ???

『モノカルチャーとは何か』

カルチャーとは文化、教養であり又耕すことである事は誰でも知っている

嘗て植民地に対して、政策として宗主国が自国の利益の為に半強制的に
ある種の農作物だけを栽培させ供給させていた、たとえばマレーシアのゴム
インドのジュート、ルワンダ、ブルンジのコーヒーもモノカルチャーと言えるだろう

従って工業に対しては『モノカルチャー』なる言葉は失当だ、工業は耕作しない
工業国でもし無理に当てはめれば、鉄鋼生産国ルクセンブルクの如き国だろう

日本は数限りない種類の工業生産品を持つ。モノ=MONO=単

以上によって日本が『工業モノカルチャー社会』だと言うのは牽強付会
だと言える、日本は単一工業製品の供給国ではない。


96 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/26(木) 19:22:19


/// 工業モノカルチャー社会 61 ///

 すべてを規格大量生産型工業に適するように仕組んだ日本社会には、あらゆる面で
供給の多様性が乏しく、それぞれの「好み」を満たすだけの選択の自由がない。
初等教育は没個性的均質教育に統一されているし、病院医療は標準医療制度によって
規制されている。商店街のつくりも公園の造作も似たようなものだ。そのうえ、
東京一極集中政策によって頭脳機能にたずさわる職業を選べば、東京における狭小な
住居と長距離通勤を強いられるし、地方での生活を求めれば、規格大量生産の現場か
創造性の乏しい地域サービス業務にしか就業の場がない。この国では、職業と生活とを、
ともに「好み」に合わせて選ぶことは不可能に近い。

//////////////// 1991年刊 /////







97 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/27(金) 19:11:01

日本の対外資産『185兆円』世界最大最高・・・日本経済新聞5月27日夕刊所載


98 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/28(土) 15:24:35
【政治】"日本列島、どう分ける?" 道州制で5つの分割案…地制調、総務省が提示★2
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1117254843/


99 :金持ち名無しさん、貧乏名無しさん:2005/05/29(日) 13:52:02
>>すべてを規格大量生産型工業に適するように仕組んだ日本社会には、あらゆる面で
>>供給の多様性が乏しく、それぞれの「好み」を満たすだけの選択の自由がない。

何時の時代の日本のことだ、供給の多様性がないというなら、証拠を挙げよ
町にはありとあらゆる種類の商品が満ちあふれて、好みを満足させている。

医療についても米国では手術でも受けようものなら、莫大な料金を請求されるそうだ
制度は相対的なものだ。

>この国では、職業と生活とを、ともに「好み」に合わせて選ぶことは不可能に近い。

世界中何処の国でも同じ、気に入った職業に就けるものは少ない、しかし殆どの
職業は社会にとって不可欠だ。金を獲得するのは気楽ではない。

頭脳機能←聞き慣れない言葉だが知的作業の事か??
学者、芸術家、農民、職人、商人等々あらゆる職業人は知的な活動を行っている
のは常識だ、社会は他人のために奉仕し、又他人に奉仕されて成り立つのは中学生
でも知っている。
君の議論の大きな欠点は、自分の意見を持たないことと、社会の現実を観念的に
考えていることだ。
朝鮮人の君が、日本社会を馬鹿にして腹いせしている気持ちもわかるが、半可通
は止めろ。論評するなら祖国韓国の分析でもし給え。





100 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/29(日) 18:54:58


/// 工業モノカルチャー社会 62 //////

 日本が、本当に「豊かさ」を実感できる国になるためには、より多様な供給を許し、
より多くの選択の自由を可能にしなければならない。だが、それは、工業モノカルチャー
社会としての利点、「最適工業社会」をある程度放棄することをも意味している。
規格大量生産型工業の発展拡大によって経済的に成功を収めた日本が、あえてそれに
踏み切れるか否かは、「平成の日本」の重大な課題である。日本がいま、この二十世紀の
末に、そのような「最適工業社会」を形成しているのは、日本国土の風土、そこに
生きた日本人の歴史、そしてそれらが生み育てた日本文化の長い伝統に由来する
ことだからである。

///////////////// 講談社文庫 ///







101 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/05/31(火) 19:58:42

/// 工業モノカルチャー社会 63 ///////

 未来を考えるときには、まず現在を知らなければならない。現在を知る
ためには過去を探らなければならない。日本の未来を考えるためには、
この国の由来を見きわめるべきだ。国際的な位置づけにおいても国内的な
体制改革においても、きわめて重大な時期にさしかかったいまこそ、
「日本とは何か」を、われわれ日本人は見つめ直してみるべき秋だろう。・・・・・

/////////////// 「日本とは何か」 ///







102 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/03(金) 19:45:16

/// 講談社文庫 ///////////////

    堺屋太一著 「日本とは何か」, 1991年 講談社発行
    講談社文庫, 税込価格:\580, ISBNコード: 4061855948

http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi/3e3b1af5af17e01031ae?aid=&bibid=01047403&volno=0000
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061855948/qid=1044798070/sr=1-2/ref=sr_1_0_2/249-0943028-6665127
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9940084056
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0000497890/
http://www.7andy.jp/books/detail?accd=18956766
https://market.bookservice.co.jp/emp-bin/eh_writer.exe/top/main/detail.html?774420

///////////// 絶賛発売中!///







103 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/05(日) 21:47:35

/// 日本における「文明の犯人」 1 ////

堺屋太一著 「日本とは何か」 講談社 1991年刊 講談社文庫,
税込価格:\580, ISBNコード:4061855948 より

第五章 文明を左右してきた資源と人口

・・・・・
    日本における「文明の犯人」
        外国文化を取捨選択する習慣

 ・・・・・始代から中世に至る世界の文明の能様を追ってみたのは、ほかでもない。
日本の文化、日本人の性格を考えるうえで、この国の「文明の犯人」、資源環境と
人口と技術の関係を整理してみたい、と考えたからである。

////////////////// 堺屋太一著 ///







104 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/06(月) 23:06:28

/// 日本における「文明の犯人」 2 ////

 何度も指摘しているように、日本は島国だ。それも周辺の地域とは「狭くない海」で
隔てられた「半孤島」である。だから、文化や文明、技術、情報、それに少数の
人々が入ってくることは古くから可能だったが、資源を大量に運ぶことも、大人数の
集団が一挙に移動してくることもなかった。絹糸や陶磁器を持ってきたり、銅や銀を
持ち出したりすることはできても、大量の燃料や食糧を輸出入することは明治以前の
日本ではあり得なかった。つまり、資源環境でも人口動態でも、ほぼ日本列島の
内部で完結していたわけである。その意味で日本は、一種の実験室的な国だった
といえるだろう。

////////////// 「日本とは何か」 ///







105 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/09(木) 21:33:59

/// 日本における「文明の犯人」 3 ////

 ただ技術や思想だけは、他の諸国以上に外国に依存していた。したがって
日本は、資源環境と人口動態の異なる場で生まれた技術や思想を利用する
ことになる。そのことが、日本の発展を特殊なものにした。
 日本に大陸の進んだ技術や文化が入り出したのは、この国の歴史がはじまる
以前のことらしいが、本格的な流入は四世紀頃はじまったと見てよいだろう。
灌漑、農耕、冶金、工芸、建築などの新しい技術が、仏教や儒教などの思想
とともに、帰化人によってもたらされ、土地と資源の開発が急速に進み古代国家が
形成される。これによって日本は、遅ればせながら始代から古代に転換する
農業革命を経験したのだ。

/////////////////// 1991年刊 ///






106 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/13(月) 20:36:03

/// 日本における「文明の犯人」 4 ////

 それまでの日本にも、いくつかの小地域的な「政権」があった。最近の発掘で
「大和王朝」の形成は三世紀に遡ると見られるようになったが、統治力が及んで
いたのは河内平野と大和盆地ぐらいで、その周囲はまだ未開といってよい状態だった。
そしてそれとは別に北九州や出雲にも小勢力があり、越前あたりにも何らかの
政治勢力があったらしい。自然の水流によって米作を行っていた程度では、
いずれの政権でも資源の量も限られ人口も少なかったことであろう。
 そこへ中国から朝鮮半島を経由してどんどん新しい技術が入ってくる。新技術を
持った人々が帰化人として流入する。このため、飛鳥時代後半から土地開発が進み、
関東以西が統一された。この結果、日本は人口の割には物財の豊富な時期を
経験することになる。それが頂点に達したのは、おそらく奈良時代の初期であろう。

///////////////// 講談社文庫 ///







107 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/17(金) 21:49:13

/// 日本における「文明の犯人」 5 /////

 このため、奈良時代には華やかな大型文化が花開いた。西暦七四七年に
着工された世界最大の銅溶着像・奈良大仏は、その成果をいまに伝えている。
 大仏建立時の東大寺は、現在見るものよりもはるかに大きかった。大仏殿は
いまの二倍ほどの容積だったし、その左右には九十メートルを超える七重の塔が
あったという。全国の人口が五百万人以下だった当時としては、何とも凄いものを
つくったものだ。しかもそれは、日本古来の文化とは正反対に、建物は朱塗り
仏像は金箔貼りというきらびやかなものだった。奈良時代の日本人は、いかにも
古代文明的な物財誇示の好みを持っていたのである。

//////// 講談社より絶賛発売中! ///







108 : ◆EYAdXfgv.Q :2005/06/22(水) 21:21:19

/// 日本における「文明の犯人」 6 ////

 しかし、この頃すでに先進国の中国では古代文明が衰退して久しく、宗教的な
社会主観の社会、つまり中世が完成していた。このため、日本への技術の流入も
一通りのことがすむと中断する。そのうえ、これと一緒に流入した思想はいかにも
中世的で、古代文明にあこがれる日本人には受容し難いものが多かった。
素晴らしい先進国で普及しているのだから、よいはずだと思ってみても、どうにも
納得ができない。ごく一部の外国かぶれが感心するだけで、一般庶民にはなじめ
なかった。
 このことから日本人は、外国文化のある部分を受容し、他の部分を峻拒する
選択の習慣を身につけた。古代の日本人は、中国文化の熱心な模倣者であり、
多くのことを中国に学んだが、同時に、他の国々には例を見ないほどの頑固な
拒否者でもあった。

////////////////// 堺屋太一著 ///







75 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)